【同人・友人】イラスト仕事で金銭トラブルを防ぐ交渉術

【同人・友人】イラスト仕事で金銭トラブルを防ぐ交渉術

まだ商業依頼は受けたことはないけれど、同人活動のゲスト依頼や、友人知人からの依頼で絵を描くというひと、結構いますよね。そんな人の最も多い悩みは報酬と支払、それにまつわる金銭トラブルです。今回は個人間のやりとりでの金銭トラブルを防ぐ交渉術を紹介します。

1.予算を聞く

事前にどのくらいまでお金を出せるのかをあなた(絵描き)の側から聞きましょう。相手から報酬について言及されるのを待っている受身の姿勢だと、依頼主は「タダで描いてもらえる」と誤解してしまうかもしれません。

 

時給換算で報酬を計算する

相手の予算が1万円だったら、1万円で依頼された絵の内容に釣り合うか考えます。ほとんどの場合は時給換算がいいでしょう。絵を描くことは特殊スキルなので、最低でも時給1000円以上にしましょう。予算1万円、時給1000円で換算すると、そのイラストに10時間かけることができます。10時間で構想から納品まで行うことができるか考え、納得したら報酬1万円で引き受けます。

プロで時給1000円は安すぎる

当たり前ですが、商業依頼やプロへの依頼で時給1000円は安すぎます。ここはあくまで同人、友人などからの依頼についての報酬の換算方法です。プロ向けの交渉術や換算方法などは別途記事にしました。

 

→【フリーランス】プロのイラストレイターの相場と見積もりについて

 

報酬が足りない場合

時給が低すぎて割に合わない場合は「この絵は〜時間かかります。時給換算すると〜円になってしまうから、報酬金額を〜円にあげてほしい」と伝えましょう。大切なのは、理由をつけること。いきなり報酬を高くしてと言っても、依頼主はなんで?と思ってしまいます。具体的な数字をあげて、しっかり説明するのが双方が納得するコツです。

報酬の取り決めは文章で行う

後から報酬で揉めるケースもあるので、メール、DMLINEなどを使って、必ず文章で金額を確認しておき、そのログはスクショなどで保存しておきましょう。本来は念書、契約書を作成するのがベストですが、僕も個人間のやり取りでそこまでしたことはありません。

 

依頼主がお金が払えない場合はお土産や食事を奢ってもらう

相手がどうしてもお金が払えない、報酬が低すぎる、でも依頼自体は面白そうだという場合はお土産や食事を奢ってもらうことにしましょう。人のお金で焼肉が食べたいですね。とにかく、絵を描くことで何かしら対価をもらうという考え方が大切です。

2.ラフを描いて半額を支払ってもらう

あなたがラフを描いたら、それを依頼主に提出しましょう。ラフはjpgやpngなど、画像を渡すのが一般的です。相手がラフにOKを出したら、報酬の半額をもらいます。ラフ以降の作業は半額を支払ってもらってから進めます。

  • 報酬が1万円だったら5000
  • 報酬が2万円だったら1万円
  • 報酬が10万円だったら5万円

 

分割払いで不払いのリスクを防ぐ

個人取引で最も多いのが納品したのにお金を払ってもらえない、不払いによるものです。分割払いであれば、最悪でもラフの対価を回収することができます。

支払いで双方の責任感を高める

お金が関わると人は慎重になる傾向があります。ラフで半額を支払うことで依頼主と絵描き、双方の仕事に対する責任感やモチベーションを高め、依頼の成功確率を高めることができます。

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3.完成後に残りの半額をもらう

あなたが絵を完成させたら、それを依頼主に提出します。相手が完成したイラストに満足したら、元データを渡して納品完了。報酬のもう半分を支払ってもらいます。

元データは多くの場合、psdデータであることが多いです。jpgなどの静止画像に比べると大きなデータになるので、納品にはファイルストレージサービスがおすすめ。アップロードしてURLを送るだけなので簡単確実です。

オススメのファイルストレージサービス

Giga File便

1ファイル100Gという巨大なデータまでアップロードできるサービス。

特筆すべきは「まとめる」機能。複数のデータをアップロードしてまとめれば、相手は一括でダウンロードすることができます。

 

無償で仕事をしないようにしよう

絵の依頼と聞くと嬉しくなって、タダで受けてしまう人もいますが、無料で絵を描くことは仕事とは言えません。しっかりとした絵を描こうとすれば構想から完成まで最低でも3時間はかかるはずです。あなたに依頼がきたということは、依頼主はあなたの絵に価値を見出したということ。自分なんかが報酬をもらってもいいのかな?などは絶対に考えないでください。

これが絵でなかったらと考えてください。例えばあなたがコンビニで3時間働いて、その間のバイト代が出ないとしたら、絶対にやりたくないでしょう?

絵の仕事という甘い響きに惑わされず、しっかり対価をもらうようにしましょう。